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(b)シリコンドロッパによる電圧調整
本方式は前(a)項の手動電圧調整の回路にシリコンドロッパと電圧リレーを付加して、浮動充電(負荷と蓄電池に接続したまま充電する方法)が行えるようにしたもので、陽極と陰極間に約2ボルトの一定電圧降下を生じるシリコンドロッパ(特殊性能のシリコンダイオードの一種)を数個必要に応じ組み込み、充電の経過と共に蓄電池の端子電圧が上昇すると電圧リレーが動作し、シリコンドロッパを順次挿入して負荷側の電圧を一定範囲内に保つことができる。蓄電池が放電の場合は、シリコンドロッパは全部短絡されて蓄電池電圧そのままが負荷に加えられる。この方式は充電は手動調整、負荷電圧は自動調整による、いわゆる半自動の方式で、負荷電圧の調整が段階的であるほかに、負荷電流が大きい場合はシリコンドロッパによる電力損失も大きくなるので、比較的小容量で、限られた用途の蓄電池用に向いており、例えば、火災検知器、火災警報等の専用蓄電池に使用されることがある。

 

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図7・29シリコンドロツパ自動電圧調整付き浮動充電装置の結線図

 

(C)可飽和リアクトルによる自動調整
本方式の概略結線は図7・30に示す通りである。本方式では可飽和リアクトルを整流器の前段に接続しておき、入力電圧の変動、蓄電池自体の電圧変化又は負荷の変動等によって引き起こされる出力端電圧の変動に応じて、可飽和リ

 

 

 

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